
4月は新入職員を迎える時期です。ここでは人事院が毎年行っている調査(※)から、医業関連職種別の初任給をご紹介します。
上記調査結果から、医業関連の職種別に直近5年間の初任給の推移をまとめると、表1のとおりです。
平成29年の初任給は、医師、診療放射線技師、栄養士大学卒、短大卒が28年より増加しました。一方、看護師と准看護師、薬剤師が28年に比べて減少しました。28年は栄養士大学卒を除いて27年より増額だったことと比べると、前年より減少した職種が増えました。
職種ごとにみると、医師は2年連続の増加で、3年ぶりに40万円台を突破しました。看護師は3年ぶりに減少に転じました。准看護師は28年に18万円を超えたものの、29年には17万円台に戻りました。薬剤師は28年に比べ0.4%の減少となりました。診療放射線技師は3年ぶりに20万円を超えました。栄養士は大学卒、短大卒ともに28年に比べて増加しました。
次に、調査結果全体の初任給の改定状況をまとめると表2のとおりです。29年の改定状況をみると、増額した割合は高校卒、大学卒ともに28年より高まっています。特に高校卒では36.9%と28年に比べて5ポイント以上も高くなりました。据置きだった事業所から、増額に転じたところが増えています。
新卒採用を検討している医療機関では、こうしたデータを新卒採用時の給与の参考にされてはいかがでしょうか。
(※)人事院「民間給与の実態(職種別民間給与実態調査の結果)」
条件を満たした企業規模50人以上、かつ事業所規模50人以上の事業所を対象にした調査です。29年は無作為抽出した12,367事業所を対象に実施されています。
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